秀友画廊の個展
3月に続いて岩谷 徹の個展が5月22日(火)~6月4日(月)まで銀座秀友画廊「銀座7-8-1丸吉ビル1F&6F」で会期中無休で開催される。 秀友画廊の浅野は10年来岩谷のメゾチント作品をN.Y方面に売っているが40年のキャリアのあるしっかりしたポリシーのある画商である。 特にケーテ.コルヴィッツの作品の日本一の販売実績を持っている。 岩谷はケーテ.コルヴィッツの個展がきっかけで浅野と出会い、以来言葉に絹を着せない真っ向の付き合いをしている。 今回は1階会場は大作の白黒の能シリーズと日本的なモチーフの作品を陳列し、6階会場は40年に亘る作品群の中から小、中作品の傑作を30点ほど展示している稀な展示である。 彼は40年このメゾチントという銅版画の1技法を専門に研鑽を積み今や他の追従を許さない世界トップクラスの独自の世界を展開、特に日本の伝統的なエスプリと深遠さは広く欧米でフアンが多い。 彼は30数年パリに居住してそこで中堅として活躍してきた実績をもっている。
パリ国立図書館版画部門に61点所蔵されていることでも証明される。 岩谷はこの展示をきっかけにN.Y方面での活躍にさらに力を注ぐ決意のようだ。 そのためにも会場には外人客のために英語の堪能な協力者を準備している。 また同一人物が英語の広報を担当している。 岩谷はこれから確実にアメリカのインテリの美術愛好者の評価を得ていくだろうし、特に現行文明の行き詰まりを打破する精神的役割の一翼を担うだろう。 バタ臭いモチーフの多い銅版画の世界に岩谷は観者に静謐で深遠な墨の世界に誘うであろう。
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