Life, Work, Masterpieces
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刷りの技術

メゾチントの印刷は難しい面が多くある。本刷りに入る前にクロムメッキをする。メッキをしなければ3,40枚 から版が潰れ はじめる。クロムメッキをすれば100枚以上の印刷が可能になる。それでも注意しないと版の寿命を短める。
印刷するには適度な温度のプレート(ウオーマー)の上に版を置き,ガラス板にゴムローラーでのばしたインクを万遍なく版の上をころがしインク盛りし,それからカンレイシャという目の粗い木綿布でインクを拭きそして人絹布で仕上げ拭きをする。
印刷用紙はインクの吸着のよい100%コットンの紙を選ばなければならない。用紙により作品の仕上がりに違いが生ずることがある。




作家のイメージに忠実な紙を探すのはなかなか難しい。大作の3,4版刷りは時として2時間にいたる。勿論1枚刷るごとに毎回インクを盛り拭きあげねばならない。良い作品を得るには印刷機である良いプレスが必要である。



岩谷のプレスは重さ1.5トンの電動で世界に一つきりない特注である。